口コミが作る人気店|
お客様がシェアしたくなるパン屋には何が必要なのか

パン屋を人気店にするためにはお店のファンを増やしていくことが求められます。そのためにもお店や商品を知ってもらい、ファンになるきっかけを作ることが必要となりますが、お客様の口コミを増やすことがその近道となるかもしれません。
口コミがお店のファンを増やす理由と口コミ効果を得るためのコツについてご紹介します。

なぜ口コミが商品購入の参考とされるのか

人気店となるためには商品の味や香りなど、商品そのものが持つ魅力を向上していく必要があります。それに加えて、それら商品の魅力を伝えていくための仕組みを作り上げることが、現在では大事な取り組みの1つとなっています。

魅力を伝えていくための手段として、ホームページやSNSを通して自ら情報を発信していく方法がまず考えられます。情報発信を行うことによりお店や商品の認知度を高め、魅力を伝えることで購入につなげていくのです。

しかし、お客様の中には、お店が提供する情報は「良いこと」しか書かれておらず、「悪いこと」が隠されているかもしれないという心配をする人たちも存在するようです。また、お店にとっては商品の魅力を伝えるための情報であったとしても、お客様にとっては購入を検討するのに不要な情報であるケースもあり得ます。

では、そのような考え方を持つお客様がお店や商品を選択する際に参考とするものは何でしょうか。やはり、他のお客様の口コミではないでしょうか。

口コミは実際に商品を手にした第三者の率直な感想であり、同じお客様という立場でお店や商品に対する評価をしている「信頼性が高い情報」だと受け入れやすいからなのでしょう。

また、お店が提供する情報とは異なり、口コミではお店や商品そのものに対する感想が寄せられることから、不要な情報が含まれることが少ないことも評価されているようです。良い面だけではなく、悪い面に関してもストレートな反応を得られる点も口コミを判断基準として利用するお客様が多い要因の1つであると言えるでしょう。

このように、口コミはお客様にとって「信頼性が高い情報」の1つとして認識され、お客様の購買行動に影響を与えることが期待できるのではないでしょうか。

口コミサイトやSNSにより広がる口コミシェア

もともと口コミは、家族や知人など身近な人からの伝聞による限られた範囲で入手できる情報でした。しかし、口コミサイトやSNSによって家族や知人にとどまらず、お店や商品を実際に体験した人たちによる口コミに触れる機会が増え、シェアされる時代となりました。

インターネット上では口コミサイトが数多く作られています。お客様が自身の体験談を投稿する場が設けられたことで、多数の口コミが集まる仕組みです。これらの口コミサイトを訪問したお客様は、その口コミを見て購入を判断することが考えられます。

実際に商品を購入したお客様は自身の体験を口コミとしてそれらサイトに投稿することもあり、口コミサイトには継続的に多くの投稿が寄せられるようになっています。

近年では、呟きや写真だけを手軽に投稿できるタイプのSNSを利用するお客様が増えたことも後押ししているのではないでしょうか。SNSの活用で、言葉や文字による体験談と共に写真や動画などのコンテンツによる口コミがシェアされるようになりました。

お店や商品に関する情報を写真や動画で確認することで、言葉や文字では把握できない点も視覚情報から得られるようになっています。更にはSNSが持つシェア機能を利用して周りへと広げていく動きを取る人たちも多いようです。

このように、口コミのシェアは各種口コミサイトやグローバル展開しているSNSサービスを通して、お店がある地域を越えて全世界へと広がっていく可能性を秘めています。

口コミでお客を呼べる人気店になるためには

現在は口コミが商品購入の参考情報として利用されていることもあり、SNSなどを通して口コミのシェアや拡散が増加傾向にあるようです。そのため、口コミを生み出し、それを多くの人にシェアしてもらうことがパン屋を人気店にするために必要な取り組みの1つではないでしょうか。

それでは、口コミを実際に作り出し、シェアしてもらうにはどのようなことが必要となるのでしょうか。

口コミは大別すると、「お店自らが作り出す口コミ」と「自然発生的に作り出される口コミ」の2種類があります。「お店自らが作り出す口コミ」は、お店自身が仕掛けを用意することで口コミを生み出すものです。その仕掛けとは以下のような特徴をお店や商品、イベントなどに持たせることが例として挙げられます。

  • 1.お客様の興味を引く特徴
  • 2.「限定」など特別感
  • 3.人に教えたくなる特徴

お客様の興味を引くためにはまずお店や商品に対する認知度を上げる必要がありますが、そのための手段の1つとして、お客様にインパクトを与えて興味を引く方法があります。インパクトが強ければ強いほど興味を引き、お客様の記憶に残ることから口コミしたくなる気持ちをお客様に持ってもらいやすくなるでしょう。

また、「限定商品」「期間限定」「産地限定」といった特別感を出すことでお客様に興味を持たせ、お客様に行動させるのも口コミを生み出すコツと言えます。お客様が体験談を人に教えたくなる、自慢したくなるような特徴や仕掛けを用意する方法もいかがでしょうか。

インパクトがある商品、限定性が高い商品などの特徴を出すこと、参加者に口コミしてもらえるようなイベントを開催するといったことも手段としてあるでしょう。

さらに、現在ではSNSでシェアされることが多い画像や動画などのコンテンツを意識した店舗設計や商品開発を行うことも手段の1つとなります。個性的な商品を看板商品として作る(興味を引く)、その場で商品を楽しむ場を提供することで写真を撮るきっかけを用意すること(特別感を与える)などが考えられます。

画像や動画については、言語が異なる海外のお客様にも魅力が伝わる口コミとなるため、新規顧客を増やすための重要なコンテンツとして期待できます。そのため、お店作りの段階から、画像や動画による口コミを作り出す仕掛け作りも検討してみると良いかもしれません。

このようにお店側から環境や仕掛けを提供していく方法は、お店や商品を知ってもらうための口コミを生み出すためのきっかけ作りとして有効と思われます。

お店が発生を促す口コミに対し、「自然発生的に作り出される口コミ」は、すでに自社商品を過去に購入したことがあるお客様が中長期にわたって実施する口コミです。そのようなお客様はお店や商品のファンとして購入し続けてくれるケースが多くなります。

このタイプの口コミには、ファンならではの特別感を持たせて自慢したくなるような仕掛けを作ることで、口コミを作り出せるかもしれません。定期的に購入するお客様に対してのみ提供する商品の開発や、イベント開催などがそのような仕掛けとなるでしょう。

ファンを増やすことでお店の評判を高め、売上を増やしていくことで人気店へと変わっていくはずです。そして、そのファンを作るために「お店自らが作り出す口コミ」を利用してみてはいかがでしょうか。


まとめ

SNSが日常的に使用されている現代は、パン屋を人気店へと変えるために、口コミを広げていくことに注力するべきかもしれません。お客様にとってだけではなく、お店側にとっても新規顧客を増やすこと、ファンを作ることに口コミの利用が欠かせなくなっているようです。

実際、口コミを意識した店舗設計、商品開発を検討しているパン屋が人気店になっている例もあげられます。自身のお店がどのような方法で、どのお客様に口コミをシェアしてもらいたいのかを、一度考えてみましょう。

2017/09/28時点